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★「カズはやっぱキングだわ!」 神ゴールに驚嘆と称賛の声続々
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東日本大震災の復興支援を目指したサッカーの慈善試合が開催された。左から2人目がキングカズ
「カズはやっぱキングだわ!」 神ゴールに驚嘆と称賛の声続々
キング・カズことJリーガーの三浦知良選手(44)が、日本代表相手の
チャリティーマッチで劇的なゴールを見せ、驚嘆の声が上がっている。
本人は年齢の壁に悩んでいたようだが、それでも「あきらめない」
メッセージを人々に送り届けた。
田中マルクス闘莉王選手が、得意のヘディングでボールを前に落とす。
すると、FWの三浦知良選手は、素早い反応でキーパーをかわし、
右足の蹴りでボールをゴールの右隅に放り込んだ。
■年齢の壁にも「あきらめない」
大阪で2011年3月29日にあった試合で、後半37分にJリーグ選抜チームが
1点を返した瞬間だ。そのまま三浦選手がゴール裏でトレードマークの
「カズ・ダンス」を披露すると、スタンドから大歓声が沸き起こった。
試合は、前半に2得点を上げた日本代表チームが勝った。
しかし、三浦選手は、後半17分からの途中出場でも結果を残した。
親子ほども年の離れた若い選手らを向こうに回して、元日本代表の
意地を見せた形だ。
年齢を感じさせないプレーに、ネット上でも、称賛の声が相次いでいる。
「ダッシュはええ今何歳だよwww」「反応できてる、難しいゴールだぜ」
「カズはやっぱキングだわ」…
Jリーグの最年長記録を更新し続けているが、所属の横浜FCでは、
2010年は出番が少なかった。
プロ入り最小となる10試合に留まり、しかも途中出場ばかりだった。
本人も、チャリティーマッチ後のインタビューで、どこに行っても
年齢のことを言われると苦しい胸の内を吐露した。
それでも、2部リーグのJ2からただ1人選抜され、震災で苦しんでいる
人たちもあきらめてほしくないとの思いでピッチに立ったという。
そして、見事に結果を残し、インタビューでは、そのメッセージが
「きっと届いた」と喜んだ。
サッカージャーナリストの後藤健生さんによると、三浦選手のゴールは、
これまでの経験が生きた、すごい技術のものだったという。
■「日本に明るさを」とカズ・ダンス披露
「ショートバウンドが上がったところを右足で叩くのが、あの人は
うまいんですよ。だから、これまでたくさん点を取ってきたんですね。
こぼれ球や不規則なバウンドでも、うまく足に当てられるのは、
天性と練習の賜物でしょう。昨年は試合に出てくると調子がよく、
最後の5分でもあきらめずにシュートを狙っていました。後半も点数
が取れず『ここで何とかしてくれ』というときにやれるのは、
『やはり特別な人なんだな』と改めて思いましたね」
三浦知良選手の引退がいつになるのかも話題になっているが、
後藤健生さんはこう言う。
「昨シーズンも点を取っていますし、今年も練習などで次々にいい
ゴールを決めています。ですから、J2のレベルなら十分にまだやって
いけるでしょう。あれだけの名声や稼ぎがあるのに引退しないのは、
それだけサッカーが好きなんでしょうね」
また、カズ・ダンスも、絵になるところがすごいという。
「恥ずかしがったり、ためらったりしたらダメになるところが、
ゴール裏まで行ってできるところが素晴らしいですね」
ただ、三浦選手本人は、ゴールを誓いながらも、苦しんでいる被災者が
いる中で、歓喜のカズ・ダンスを披露するか悩んだという。
三浦選手は、試合前の2011年3月25日、日経新聞のコラム
「生きるための明るさを」でその思いを打ち明けている。
コラムでは、震災を前にしてサッカーの無力感を告白。
医者や食料など必要なものに優先順位を付ければ、
「なくていいもの」に見えたという。しかし、懸命に生きる被災者の
姿から逆に勇気をもらい、明るくないと生きていけないと思い直した。
試合後のインタビューでは、カズ・ダンスについて聞かれると、
「ダンスも期待されているんで応えました。微力ながら、日本を明るく
することができればいいかな」と答えている。
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